この記事では、ニッケルークロムめっき(多層めっき)についてご紹介します。
概要
ニッケルめっきそのものは耐食性が強いのですが、ひとたびキズが入ったりするとその素材の腐食速度を速めてしまうことがあります。(特に鉄素材)
まためっきは一般的に光沢が強いほど、耐食性は悪くなる特性があります。
(光沢剤が酸化を速める。逆に光沢剤が少ないほど、耐食性は良い)
これらの特性を生かして光沢度合いが異なるニッケルめっきを多層にして行い、さらには種類の異なるクロムめっきを施すことで、耐食性と硬さを得ることができます。
特徴
- ニッケルめっきを下地にして、光沢のあるめっきができる
- 大気中でさびにくい
- ニッケルめっきを単層で行うよりも耐食性が良い
- 皮膜の硬さが異なるので折り曲げたときに割れにくい
- 耐摩耗性が優れている
- クロムめっきの厚みを厚くしすぎると、品物が曲がることがある(応力が強い)
用途
主な用途 | |
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水栓金具 | 銅めっき+多層ニッケル+クロム |
自動車用屋外ナット | 多層ニッケル+クロム |
ガス金具 | 多層ニッケル+クロム |
オートバイのパーツ | 多層ニッケル+クロム |
自転車のハンドルなど | モ多層ニッケル+クロム |