コピー機の調子が悪くて直そうとしていたら代表的な無電解ニッケルの製品を見つけました。コピー機の紙を送るシャフトです。

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コピー機の紙を送るシャフトは無電解ニッケルが施されています。無電解ニッケルめっきはその名の通り電気を使わないめっきです。電気を使わない利点は電気によるめっきの厚みの違いを作らない=すべての部位で同じ膜厚(均一)になるということです。

コピー機の紙を送るシャフトがもしも電気めっきであった場合、どうしても端部と中心部に膜厚差ができます。その膜厚差は数ミクロンぐらいとは思いますが、その数ミクロンで紙がまっすぐ入らなくなるのです。繊細ですね。

無電解ニッケルめっきの均一性は非常に高く、紙がまっすぐ入っていきます。素晴らしいです。

なお、この話をしたときにめっきせずに鉄をそのまま使用してはどうかという意見をいただきましたが、鉄では油を塗るなどの防錆を行わない限りすぐに錆びてしまい、錆の厚みでまっすぐ入らなくなりますし、油を付ければ当然ながら紙に油がくっつきます。無電解ニッケルめっき錆も発生しないし、油も不要です。

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